労働安全衛生法の改正に伴い、「ストレスチェック制度」が始まった。今後、従業員50人以上の事業場に対し、職員の心理的負担の程度を把握するストレスチェックや面接指導が義務付けられる。医療機関もその例外ではないが、命を預かる職場である上、指示命令系統が複雑なため、課題が明らかになったとしても、その解決は容易ではない。どうすれば医療機関でこの制度がうまく機能するのか-。10年以上も前からメンタルヘルス対策に力を入れる東邦大医療センター佐倉病院の事例を通して課題を探った。【坂本朝子】
「これは何とかしなければならないと考えました。病院長からもすぐに対策を講じるよう指示がありました」
同大医学部精神神経医学講座(佐倉)の黒木宣夫教授は、佐倉病院がメンタルヘルス対策に本格的に乗り出した経緯を、そう話す。
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