【東京メンタルヘルス所長 武藤清栄】
訪問ヘルパーとして働くFさんは、うつ病で約2カ月間の休職をすることになりました。直接的な原因は過労ですが、利用者との人間関係に大きなストレスを抱えていたことも影響しました。「前のヘルパーさんは何でもよく気付いてくれたし、話も聞いてくれた」など、前任者と比較してはFさんを低く評価する利用者の言葉が頭から離れず、Fさんは自分の能力不足を責め続け、自信を失っていきました。そのうち食欲もなくなり、眠れなくなったため、神経科を受診し、うつ病と診断されたのでした。
■復帰する人が抱える4つの思い
メンタル系疾患による休職から復帰する人は誰でも、次のような不安や抑うつ感を持っています。
1)果たして仕事ができるだろうか
2)どんな仕事をさせられるのか
3)自分はどのように見られているか
4)こんな私に誰がした、あるいは、周りに迷惑を掛けている
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