【地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター看護部長 笹田友恵、経営企画グループリーダー 山﨑洋】
大阪府立成人病センター(大阪市)は2006年4月、公的運営負担金の軽減と自立運営を目的として全国に先駆けて地方独立行政法人化され、独立行政法人大阪府立病院機構(以下、病院機構)の一員になった。また、特定機能病院として、大阪府のがん診療連携拠点病院として、専門的ながん医療の提供をはじめ、地域のがん診療の連携協力体制の構築、がん患者に対する相談支援および情報提供を行っている。
当センターでは、がん医療技術の均てん化を推進しながらも、難治性・進行性・希少がん等に積極的に取り組んできた。病院機構の一員となって以降、大阪府からの運営負担金が徐々に削減されていた。さらに、大阪府と大阪市の統合の機運が高まるにつれ、運営負担金の見直し=病院運営の変革の波が押し寄せた。
このような中、13年4月に現在の左近賢人病院長が就任し、「より多くの患者さんに、当センターの高度な医療を提供する」ことを目指した変革が始まった。がん救急と連携したHCU運営プロジェクト、平均在院日数の短縮、休日入院の実施、手術室の効率的な稼働への取り組みなど、病院業務を“全体最適”の視点で変えていくことが軸になった。
次回配信は9月18日5:00を予定しています
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