【公益財団法人脳血管研究所附属美原記念病院医療情報室室長 内田智久】
昨年6月に成立した医療介護総合確保推進法の下、10月には病床機能報告制度が開始され、さらに今年度からは、都道府県を主体とした地域医療構想の策定が予定されている。地域医療構想の進捗は、現時点では地域ごとに差があるものの、全国の3分の2の都道府県が来年度半ばまでの策定を予定しており(本誌2015年5月12日、「 3分の2が来年度半ばまでにビジョン策定へ 」参照)、地域を挙げて、もしくは水面下で、策定の準備は着実に進んでいるものと推測される。地域医療構想にかかわる最も大きなインパクトは、「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」が示した「2025年の医療機能別必要病床数の推計」であろう。厚生労働省は、本集計値が病床の削減目標ではない旨の通達を出したものの、現実的に本集計値が各都道府県に与える影響は決して少なくないだろう。このような大きな流れの中で、病院事務職員としてどのように対応すべきなのか、本稿では当院での取り組みを紹介しながら、そのあり方について検討したい。
次回配信は9月10日5:00を予定しています
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