【済生会横浜市東部病院購買室長 内田力】
※1(Supply Processing and Distribution)診療現場の物流を一元化および外注化する物流管理手法。医療材料などを扱う物流SPDと医薬品を中心に扱う医薬品SPDに分かれていることがある
※2 神奈川県病院、若草病院、平塚病院、横浜市南部病院、横浜市東部病院
神奈川県済生会の5病院では、個別に診療材料等の管理を物流SPDに委託していました。2010年11月には、物流SPDの委託先を一社に絞り、情報の共有を図りました。これにより、各病院で使用する同種同効品や使用量が迅速に把握でき、共同購入品の選定を効率よく行えています。5病院が同じものを購入するため、卸やメーカーに対し交渉しやすい環境が整いました。
14年度からは、同じSPD事業者に委託する東京都の済生会病院も共同購入に参加しています。現在7病院で共同購入を行っていますが、今後はさらに施設を増やしながら、交渉を進めたいと考えています。
全国済生会でも共同購入は行っているものの、対象品は一部に限られており、細かい材料までは対象となっていません。
中小規模病院での経営基盤安定のためにも、質を保ちつつ、より低価格で物品調達をすることが必要です。今回は物流管理の一元化を契機に、共同購入への取り組みを進めた事例をご紹介します ※3 。
※3カテーテル、ペースメーカーは別途、全国済生会で同じ治療を行っている一部の病院と共同購入を行っているので、今回は対象外
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