【済生会横浜市東部病院 購買室室長 内田力】
購買管理というと、価格交渉、商品の見直し、在庫管理等が思い浮かぶかもしれません。もちろん、購買管理ではどれも重要な業務です。ただ、経営管理という視点で言えば、買ったものが有効に使われているか、業務全体の効率化を支援できるかといった、全体的なマネジメントが求められてくると思います。
当院の購買室では「有資格者が本来業務に専念できる環境」を整備し、経営の質、医療の質向上にも貢献できるよう、広い意味でのチーム医療に参加しています。
購買室では、診療材料の物流管理はもちろん、医薬品SPD※の支援や、患者別使用材料リストの作成、在庫管理などのほか、手術室等における資機材準備についても、有資格者以外でも行える業務を支援し、看護師が看護師としての業務に専念できるようサポートしています。現場の効率化は、引いては購買管理の効率化にもつながると考えています。
連載では、業務支援の取組事例として、1、2回目は医薬品SPD導入による薬剤師業務支援の取り組みとその成果、3回目は神奈川県内の済生会5病院で始まった物流の効率化について紹介します。
※(Supply Processing and Distribution)診療現場の物流を一元化および外注化する物流管理手法。医療材料などを扱う物流SPDと医薬品を中心に扱う医薬品SPDに分かれていることがある
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