【広報コンサルタント・NPO法人日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事 石川慶子】
正確な言葉を使っても相手に思うように気持ちが伝わらないことがあります。印象という言葉があるように、人は言葉だけで相手を理解しようとはしていないからです。今回は非言語コミュニケーションの世界について考えてみましょう。
心理学の世界では、外見や声の調子の方が言葉よりも相手に対するメッセージ力があるとされています。よく引用されるのが、米カリフォルニア大ロサンゼルス校心理学教授のアルバート・メラビアン氏がコミュニケーションに関する研究を行った結果です。伝わる力は、外見(Visual)が55%、声の調子(Vocal)が38%、言葉(Verbal)が7%で、「3V(Visual、Vocal、Verbal)の法則」といわれています。
外見とは、「姿勢」「態度」「視線」「表情」「ジェスチャー」「服装」のすべてを含むと言えるでしょう =図= 。背中を丸めて、目線が下であれば自信がないように見えます。あごを突き出せば傲慢に見えます。大柄のネクタイやレジメンタルタイ、ボタンダウンのシャツは公式感に欠けるため、場を軽んじているように見えてしまいます。上着のボタンを締めていなければ、だらしなく見えます。有名ブランドの高級時計などは、謝罪の場面では反発を買います。
次回の記事配信は、5月14日15:00を予定しています
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