【鹿教湯病院副院長兼院長補佐・地域医療部長 高松道生】
※現在は回復期リハビリテーション病棟協会
高齢者人口の増加に伴って救急搬送事例は増加しており、高齢者の占める割合は全体の53.1%を占めている。中でも、高齢者は入院治療を要する中等症以上の割合が61.7%(全体では50.5%)と高く、本稿の主題である障害者施設等一般病棟の対象者である心停止蘇生後低酸素脳症例に関してみると、心原性かつ心停止が目撃された蘇生例の社会復帰率は7.2%と増加しつつあるが、50歳代の12%に比して70歳代、80歳代ではそれぞれ4%、2%(概数)と低い水準に留まっている(救急救助の現況・平成25年版)。このことは、人工呼吸を含む長期の医療・介護を要する高齢者の増加を示しており、社会保障制度改革における重要な課題の一つとして理解されなければならない。
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