【一般社団法人看護職の採用と定着を考える会代表理事 諸橋泰夫】
そもそも、どの業界・業種においても、なかなか楽な仕事はありません。多くの看護職が働く医療現場では、仕事の対象が病気やけがで困っている患者さん、高齢の人、障害を持った人などであり、そこに「楽をしたい…」という概念を持ち込むことは基本的には難しいと考えます。
しかしながら、9割以上が女性である看護職にとって、結婚、妊娠、出産、育児などで「仕事と家庭の両立」が期待されることも多く、「もう少し楽な職場に…」とか「業務を減らしたい…」という気持ちが出てくることは自然な流れであることは否定できません。
よって、転職、一時的な休職、あるいは離職の選択肢が脳裏をよぎることもあり、もう少し仕事をセーブしたい、あるいは融通が利く職場へ転職することを考えざるを得なくなることも多くなります。
看護職の離職は医療機関や社会にとっての損失であることはもちろんですが、実は看護職自身にとっても不幸だと私は思います。日々目覚ましく進歩している医療業界では常に新しい医療技術や新薬が誕生します。看護の現場をいったん離れてしまった看護職が再度復帰する際にはたくさんの問題や不安を抱えることになります。
では、いったいどのようにすればよいのか、いろいろな視点で考えてみましょう。
次回の記事配信は、3月19日15:00を予定しています
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