【岡山大大学院保健学研究科教授 齋藤信也】
看護補助者への看護業務の大幅な委譲
過去2回にわたって、看護師が今後、今以上に看護補助者に看護業務を委譲していきたいという傾向が見られたことや、看護補助者への看護業務委譲に関連する法的問題について説明してきた。簡単に振り返ると、患者の療養上の世話という看護業務のうち、看護師の専門的判断を要しないと看護師が判断したものは、看護補助者に委ねることが可能であり、その範囲は大きく拡大していく方向にある。さらに言えば、看護補助者は無資格者であり、いくら教育や研修を行うとしても、そうした法的に位置付けのない人々に、業務独占の強い看護業務を、歯止めなく譲っていってよいのだろうかというのが、ここまでの問題意識である。
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