【新日本有限責任監査法人パブリック・アフェアーズグループエグゼクティブディレクター 武藤隆】
事業(医療)は比較的順調にもかかわらず、過去からの返済負担が重く、資金繰りに困るような場合、いくつかの改善手法があります。以下に紹介する手法はすべての医療機関あるいは金融機関において可能とは限りませんが、自院の状況や取引先金融機関等の状況に照らしてご検討ください。
リース会社等も含めた金融機関との交渉は、事業計画をしっかり策定することが前提です。場合によっては監査法人や会計事務所など、第3者も参加した上で策定することも必要でしょう。収益計画や投資計画、それに伴うキャッシュフローや財務状況について、客観的な視点からどの程度の対応が必要なのかを把握する意味も大きいと思います。大枠の流れは=図1=の通りです。
以降は財務状態が悪化した場合の取り組みとして紹介しますが、新規の借り入れの際にも、結局はきちんとした事業計画策定と相手に伝わる説明が重要なのは変わりません。
図1 金融機関との交渉準備に向けた流れ
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