【筑波大医学医療系准教授 三木明子】
患者による院内暴力を防止するための対策として、KYT(危険・予知・訓練)場面集を使った職員研修を中心にこれまで説明してきたが、ほかにはどのような対策があるのか。
暴力の被害事例とは、視点を変えれば失敗事例である。失敗から学ぶことも大きいが、成功事例から有効な対策を学ぶ方法もある。
※1 「ストップ!病医院の暴言・暴力対策ハンドブック 医療機関における安全で安心な医療環境づくりのために」(相沢好治監修/メジカルビュー社/2008)
※2 「医療機関における暴力対策ハンドブック」(和田耕治、三木明子、吉川徹編集/中外医学社/2011)
■チェックリストで必要な対策を洗い出す
アクションチェックリスト=写真、クリックで拡大= は、30項目の具体的な対策行動(アクション)について実施するかどうかを尋ねる質問形式で構成される。自施設で既に行われている対策を確認しつつ、未実施の対策から必要な項目を選び、最終的にそのうち優先すべき対策3-5項目を選ぶようになっている。
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