【畑埜クロスマネジメント代表 畑埜義雄】
「プライド」は、誰もが持っている自分だけの誇りと言われている。わたしは、和歌山県立医科大で麻酔科の教授を20年間務めた。この間、部下である教室員、ほかの診療科の教授など、いろいろな人と巡り合った。こうした経験を通し、わたしは、チームを構築する上で重要なのは人を観察することだと考えている。もっと言えば、観察だけにとどまらず、分析までしているかもしれない。そして、自分なりに見えてきたことの1つに「プライド」に対する考えがある。
■周りに過剰に認められたいという欲求から生まれるプライドとは
一方、人には元々、周りから自分をよく見られたいという欲求、人から愛されたいという欲求がある。この欲求はすべての人の心に内在し、深層心理として存在する。そして、深層心理に存在するプライドは、自分では気が付かないプライドである。人の行動の96%が無意識による行動といわれるように、深層心理によって行動が支配されているのである。「愛されたい」「人によく思われたい」という思いは、本来、心の奥深くに隠れているべき心理である。しかし、その欲求が満たされていないと、欲求を満たすための行動が出てくる。 自分では気が付かないうちに、他人が気になる行動を引き起こす厄介な捨てるべきプライドである。 このプライドを満たす欲求が異常に強ければ、行動として現れるのである。
次回配信は10月30日15:00を予定しています
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