【国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科長 小川朝生】
前回、急性期病院における認知機能障害の現状を紹介した。今回は、引き続いて認知症をめぐり、急性期病院でどのような問題が生じているのかを考えてみたい。
(2)認知症に関する知識・技術が必要性に追いついていない
■“医療管理上のバランスの問題”とは
急性期病院における認知症対策は、どうしても医療安全上、医療管理上の問題として扱われがちである。これは、認知症患者が入院をしたときに、「徘徊をして転倒・転落すること」が非常に強く危険視されていることと関連している。
次回配信は9月4日15:00を予定しています
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