【横須賀市立市民病院消化器病センター長 小松和人】
当院は横須賀市の公設公営の病院でしたが、2010年4月1日に、公益社団法人地域医療振興協会を指定管理者とした公設民営に移行しました。民営化の際には多数の職員が退職し、482床あった病床数も縮小せざるを得ない状況となりました。これは、民営化だけの理由ではなく、全国的な看護師不足、医師不足が大きな要因となっていました。
民営化当初は壊滅的な大打撃を被りましたが、幸いにも病院運営に必要な最低限の人員は確保でき、また病院に残った職員は「全員で協力して何とか病院を維持していこう」という共通の意志を持っていたため、お互いの協力が得られやすい状況ができていました。
そのような中、人手不足もあり、業務の効率化、迅速化が求められるようになり、消化器内科と外科が協力して診療を行えることを目的として、10年8月に消化器病センターが設立されました。現在、消化器病センターは、消化器内科医6人、外科医8人のメンバーで構成されています。
各医師は、それぞれ消化器内科または外科に所属し、医局内に各人の机を所有して業務に当たっています。医師は全科で66人ほどいますが、医局が全科共通で、ワンフロアーに全員の机があります。そのため、毎日顔を合わせる機会があり、各診療科間の垣根を越えて気楽に相談できる雰囲気が自然に形成されるようになりました。
消化器病センターとしての特定の場所(部屋や机など)はありませんが、他病院や診療所からの患者紹介の窓口をしています。
次回の記事配信は、4月10日5:00を予定しています
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