【千葉大学医学部附属病院 副病院長、病院経営管理学研究センター長 、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
現行の地域医療構想は、2025年に向けて病床機能の分化と連携を推進するため医療需要と必要病床数を高度急性期と急性期、回復期、慢性期の4機能ごとに推計し、二次医療圏単位での策定を原則としてきた。地域医療構想は、医療介護総合確保推進法に基づき策定され、都道府県の医療計画の一部に位置付けられている。
各医療機関は、現在の病床機能と今後の方向性などを「病床機能報告」で都道府県に報告し、構想区域ごとの「地域医療構想調整会議」で、病床の機能分化・連携に向けた協議が実施されてきたものの、現実的な機能分化が進んでいるとは言い難い面もある=資料1=。都道府県は、地域医療介護総合確保基金を活用し、医療機関の機能分化・連携を支援する立て付けとなっており、自主的な取り組みだけでは進まない場合、都道府県知事の権限行使などを含め、地域医療構想の実現を図ろうとしてきた。
これまでの地域医療構想は、
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次回配信は11月11日を予定しています
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