河野太郎デジタル行財政改革担当相は16日のデジタル行財政改革会議の課題発掘対話で、2022年4月に導入されたリフィル処方箋について「詰め替え処方」という呼称にすることを提案した。現行のままでは一般の人には分かりにくく普及が進まないためで、他の出席者からも「認知されていないことが大きな課題だ」といった意見が出た。【松村秀士】
リフィル処方箋は、慢性疾患などで症状が安定している患者に対して長期処方が可能と医師が判断した場合に一定期間内に最大3回まで反復利用できる処方箋。医療費の抑制を目的としたもので、患者にとっても医療機関を受診する回数が少なくなり、通院時間や再診料などの負担を軽減できるメリットがある。
22年度の診療報酬改定で導入されたが、普及していないのが現状だ。23年11月の中央社会保険医療協議会で厚生労働省が示した調査結果によると、リフィル処方箋の処方箋料の算定回数は処方箋料全体のわずか0.05%(23年11月時点)だった。特に診療所では依然として算定が進んでいなかった。
課題発掘対話では、中室牧子氏(慶大教授)がこのデータに触れ、「0.05%はさすがに少な過ぎる」と指摘。リフィル処方箋により医療機関を受診せずに薬をもらえることは特に勤労世代や子育て世代にとって非常にメリットがあるが、利用が広がらないのは
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