【千葉大学医学部附属病院 副病院長、病院経営管理学研究センター長 、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
2024年度診療報酬改定で一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の項目及び基準値の変更があり、高齢者救急が多く、結果として手術実施率が低くなる急性期病院には大打撃となることが予想される。
グラフ1に示すように、患者1人1日当たりの診療収入である入院診療単価が高い病院は手術料のウエートが高く、手術実施率と高難度手術の多寡が病院収入を大きく左右する。
これを予定入院だけにしたものがグラフ2であり、さらに高単価の病院が多くなるのに対して、グラフ3の緊急入院では手術部分が減少する。予定緊急別に入院診療単価を病院別に見ると高単価の病院では予定入院の単価が明らかに高い傾向があり、このことは看護必要度でも同様の傾向になるはずだ=グラフ4=。
今回の改定で2区分となった急性期充実体制加算や基準値が改められた総合入院体制加算1及び2においても全身麻酔は重要であり、全身麻酔件数は急性期らしさのバロメーターである。では、手術件数を増加させるために何が求められるだろうか。
1つは
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