中央社会保険医療協議会が22日に開いた総会で、療養病棟入院基本料の「医療区分」の精緻化に向けて議論し、診療側の委員は医療資源投入量のみに着目した見直しに懸念を示すとともに、見直しによる医療機関の経営への影響をシミュレーションするよう厚生労働省に求めた。【松村秀士】
支払側の委員は、めりはりを付けた評価を主張した。
療養病棟入院基本料の医療区分は、入院患者の「疾患・状態」やどのような「医療処置」が必要かによって3分類する仕組みで、医療機関が入院基本料を算定する際の根拠となる。
医療ニーズが高い「医療区分3」には、現在はスモンや中心静脈栄養(摂食機能か嚥下機能の回復に必要な体制がある場合)、24時間持続点滴などの患者が該当する。一方、「医療区分2」には筋ジストロフィーや透析などの患者が該当し、医療区分3と区分2以外の患者は、医療ニーズが比較的低い「医療区分1」と見なす。
診療報酬が高い療養病棟入院基本料1は、医療区分3か区分2の患者を8割以上受け入れる病棟が算定する。
厚労省はこれまで、患者の特性や医療提供の内容などに応じた評価を実施していくため、「疾患・状態」と「医療処置」を組み合わせた9区分に精緻化することを提案していた。このように見直した場合、
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