中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会は14日の会合で、「入院医療等の調査・評価分科会」から、入院医療機関の実態調査について報告を受けた。この中で支払側委員は、回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者の平均単価が高いと指摘し、その理由を調べるよう分科会に求めた。【佐藤貴彦】
分科会の役割は、昨年春の診療報酬改定が入院医療機関に及ぼした影響の検証で、昨年11-12月に1回目の調査を実施。急性期から慢性期までの病院に、有床診療所を加えた約2200施設から回答を得た。今後、その結果の分析を進めるほか、今月から来月にかけて2回目の調査を予定している。14日は、分科会長の武藤正樹・国際医療福祉大大学院教授が小委の会合に出席し、1回目の調査結果の速報を示した。
これを受けて支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、回復期リハ病棟入院料を算定する患者の一日平均単価が3632点で、一般病棟入院基本料などの7対1を算定する患者に次いで高いと強調。「どういう状況でこういう高い点数が付いているのか見てみたい」と述べ、その理由の分析を求めた。
一日平均単価は、レセプト一件当たりの総点数を患者の入院日数で割ったもの。3632点は、回復期リハ病棟入院料を調査日に算定していた患者1057人について算出した結果だが、同じ月に7対1を算定し、調査日までに回復期リハ病棟へと転棟した患者らが含まれている可能性がある。とはいえ、急性期治療後の患者らの転棟を受け入れる地域包括ケア病棟の一日平均単価は2905点だった=グラフ=。
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