【高崎健康福祉大学健康福祉学部医療情報学科准教授 木村憲洋】
2018年度の診療報酬改定の行方がそろそろ気になるころかもしれません。
近年は、7対1入院基本料の基準の厳格化や療養病棟入院基本料2(25対1)の廃止の行方など厳しい内容が目立ちますが、遠隔診療や人工知能(AI)といった新たな医療への評価も始まりそうです。診療報酬改定も従来の方向性に沿いつつ、新たな技術などへの評価が盛り込まれるのでしょう。
2回の連載では、次回の診療報酬改定の大きな方向性を理解しつつ、来年までにやるべきことについて説明します。
■診療報酬改定を効率良く理解する
次の診療報酬改定に向けて中央社会保険医療協議会(中医協)の議論がスタートすると、メディアが煽ったり、業界内の“中医協フリーク”な人が「今度はあーなる。こーなる」などと教えてくれたりします。
私は、講演などで必要になったら中医協の資料を見ますが、基本的には診療報酬改定案の答申が出るまでは読みません。単に読むのが好きではないのと、診療報酬改定を効率良く理解したいためです。
また、中医協での議論の“途中経過”は、今後の方向性を踏まえながら、正しく議論されている場合もありますが、議論が歪められている場合も少なくありません。結局、議論が終わって確定した内容を理解するのが、一番効率が良いのです。
それでは、診療報酬改定までに医療現場は何をすべきなのでしょうか。
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次回配信は6月29日12:00の予定です
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