厚生労働省は、2024年度の診療報酬改定で、「地域医療体制確保加算」の施設基準に、医師の時間外労働・休日労働時間に関する基準を追加する。原則として、タイムカードやICカード、パソコンの使用時間などの客観的な記録を適正に保管することを求めている。【栗原浩太】

　医師の働き方改革の一環で、時間外労働（休日労働時間を含む）の上限が4月以降罰則付きで規制されるのを受けた対応。

　厚労省は、地域医療を確保するため救急医療などの業務に従事する「特定地域医療提供医師」（連携型を含む）の時間外労働は、原則として▽24年度は年1,785時間以下▽25年度は1,710時間以下－にすることを新たに求める。ただ、時間外労働がこの基準を超える医師がいる理由や改善の計画を院内やホームページに掲示する場合は「その限りでない」としている。

　地域医療体制確保加算は、勤務医の負担軽減や処遇改善の体制整備への評価で、入院初日に620点を算定できる。中央社会保険医療協議会の議論で、支払側の委員が廃止を主張し、加算を継続する場合は実効的な要件を設定するよう求めていた。

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