2024年度の介護報酬改定が施行されるのに先立って、厚生労働省がサービスごとの詳しい運用を各自治体宛てに通知した。介護ロボットやICT(情報通信技術)などテクノロジーの活用を促す「生産性向上推進体制加算」に関しては、この加算が新設される前に生産性向上の取り組みを進めている事業所には上位区分に当たる「加算I」の算定を最初から認めるとしている。【兼松昭夫】
見守り機器やインカムなどの機器の導入前からのサービス利用者にヒアリングを行い、機器の導入によって利用者の満足度に影響が及んでいないことを確認することが条件。
生産性向上推進体制加算は、ケアの質を確保しながらスタッフの負担軽減を進めるため、ICTなどのテクノロジーを継続的に活用する介護施設や事業所への評価。短期入所系・居住系・多機能系・施設系のサービスが対象で、加算I(月100単位)と加算II(月10単位)を作る。
いずれも生産性を向上させるための機器の導入などが要件で、加算IIを算定するには、
▽利用者がベッドから離れようとしているか、離れたことを感知できる「見守り機器」を全ての居室に設置
▽職員間の連絡調整を迅速化するためインカムなどを導入し、同じ時間帯に勤務する介護職員全員が使用
▽介護記録ソフトやスマートフォンなど記録の作成を効率化させる機器を導入
-のどれか1つをクリアする必要がある。
一方、上位区分の生産性向上推進体制加算Iでは、
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