岸田文雄首相は19日、医療・介護・障害福祉の関係団体に対し、それぞれの分野に従事する幅広い職種の賃上げを2024年度と25年度に行うよう要請した。【兼松昭夫】
政府がこの日開いた医療・介護・障害福祉の関係団体との賃上げに関する意見交換には計24団体が出席した。日本医師会の松本吉郎会長は、診療報酬の新たな仕組みと賃上げ促進税制を組み合わせて医療関係職種の賃上げに着実に取り組む考えを示した。
岸田政権が掲げる「物価上昇を上回る賃上げ」を医療・介護・障害福祉分野で実現させるため、24年度の政府予算編成を巡る閣僚折衝では、3分野の報酬をそれぞれ引き上げることで合意した。
そのうち医療分野の関係職種に関しては、看護職員や病院薬剤師と、理学療法士などのコメディカルの賃上げのために診療報酬本体プラス0.61%分の財源を確保し、24年度に2.5%、25年度には2.0%のベースアップを行う。
また、若手の勤務医(40歳未満)、事務職員らの賃上げにはプラス0.28%分程度の財源を充てることになり、中央社会保険医療協議会で現在、具体策を議論している。
一方、介護と障害福祉分野では、現在は3つある処遇改善の加算を24年度に一本化する。
賃上げを実現させるための3分野での新たな仕組みは、
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