厚生労働省は2日、通常2年に1回行われる診療報酬改定の施行を、これまでの4月1日から6月1日に2カ月後ろ倒しする案を中央社会保険医療協議会に示した。報酬改定をはさむ2-5月ごろに、ベンダーや医療機関に大きな業務負担が生じる「デスマーチ」を解消するのが狙いで、2024年度から対応する。【兼松昭夫】
「診療報酬改定DX」の一環。一方、薬価改定はこれまでの4月1日施行を維持する。厚労省案は了解された。
ただ、診療側の森昌平委員(日本薬剤師会副会長)はこの日の総会で、「(診療報酬と薬価を)2回に分けて改定を行うことの準備に対する医療現場への負担と、実際に施行された後の影響が見えない。非常に不満を覚える」と述べ、影響の事前検証を求めた。
厚労省のスケジュールによると、診療報酬の改定を6月1日施行に切り替えた後も、中医協は改定案を従来通り2月上旬に答申する。診療報酬改定を官報告示する時期も現在の3月上旬を維持し、改定の影響の検証や薬価調査もこれまで通り行う。
また、新たなルールの適用を猶予する経過措置の期間は
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