福祉医療機構(WAM)が10日に公表した特別養護老人ホームの人材確保に関する調査結果によると、新型コロナウイルス感染症の影響で、約7割が施設見学を制限したことが分かった。一方で、「他業界からの人材により確保できた」との回答も9.0%あった。レポートでは、Webを活用した見学会の実施や可能な限り学校訪問を行うなどの各法人による採用方法の工夫なども紹介している。【吉木ちひろ】
調査は、2020年10月8-26日に、全国の特別養護老人ホームを運営している社会福祉法人(WAMの貸付先)を対象にしたもの。介護人材に関して新型コロナウイルス感染症が人材確保に与えた影響や長期的な人材確保のための取り組みなどについて尋ね、919法人・949施設から回答を得た。
それによると、「新型コロナウイルス感染症の人材確保への影響」(複数回答)として、「施設見学を全部または一部制限した」が69.3%、「合同説明会や就職セミナー等の機会が減った」が58.8%、「説明会が従来の形式で行えなくなった」が43.4%などの順で多かった。また、「中途採用の応募が減った」と回答した施設が22.4%、「新卒採用の応募が減った」が13.8%あった一方で、「他業界からの人材により確保できた」施設は9.0%だった。なお、新型コロナウイルスを契機とした離職があったと回答した施設は8.0%だった。
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