統合失調症治療薬のクロザピンによる治療対象者の受け入れ加算を導入する―。厚生労働省は10日、医療観察法の医療体制に関する懇談会に対し、2018年度診療報酬改定の医科診療報酬点数表に準じて決める加算などの方向性を示した。退院後の受け皿となる指定通院医療機関を拡充することが目的。入院中のクロザピン治療対象者がスムーズに退院できる環境を整えたい考えだ。【新井哉】
■受け入れ先見つからず退院遅れるケースも
医療観察法は、心神喪失などで、殺人、放火、強盗、強制性交、強制わいせつ、傷害といった「重大な他害行為」を行った人が対象となる。医療に加え、観察や指導を行って、病状の改善や同様の行為の再発防止を図り、社会復帰を促進する狙いがある。医療機関は入院・通院医療を担っており、医療観察法の診療報酬は全額国費となっている。
(残り977字 / 全1331字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】