高度急性期から回復期まで広範囲から患者が流入している―。13日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」の地域医療構想に関するワーキンググループ(WG)で、東京都と大阪府に対するヒアリングが行われ、都福祉保健局の矢澤知子・医療政策担当部長は、地域医療構想調整会議で議論されている構想区域ごとの状況について、都が課題などを把握していることを説明した。厚労省は都市部の議論の進捗状況を集約することで、取り組みが不十分な自治体に改善を促したい考えだ。【新井哉】
■地域特性や疾患に応じた受療動向を考慮
厚労省は、都市部の調整会議(政令指定都市、特別区を含む28構想区域)における議論の状況をまとめた。それによると、調整会議の開催状況(4-9月)は、都市部の方が全国平均よりも開催頻度が高かった。その一方で、病床機能報告が未報告の医療機関がある構想区域の割合については、都市部は約86%で全国平均の2倍近かった。
都市部の全構想区域で非稼働病床を持つ医療機関があるといった課題も浮き彫りになった。例えば、都市部では、非稼働病床について議論した構想区域は全体の1割未満。このような都市部の課題を改善しようと、厚労省が「モデルケース」として白羽の矢を立てたのが、東京都と大阪府だ。
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