2025年時点のニーズを踏まえた医療提供体制の構想(地域医療構想)の実現に向けて厚生労働省は、病床機能報告制度による報告をより精緻にするために、医療機関それぞれが定性的に判断するのではなく、定量的な基準を含めた新たな手法を来年度から導入したい考えだ。その中で注目されているのが、奈良県の取り組み。同制度とは別に、急性期の報告を「重症」と「軽症」に区分けし、「軽症」急性期に該当した分を回復期にしたところ、急性期に偏っていた病床数が減って回復期に移行され、いみじくも25年の病床数の必要量と一致した。【君塚靖】
奈良県の取り組み事例は、10月26日に厚労省が開催した「地域医療構想に関するワーキンググループ」(座長=尾形裕也・東大政策ビジョン研究センター特任教授)の会合で紹介された。事例の紹介は、同県の林修一郎医療政策部長が担当した。
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