厚生労働省が7日の中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会で示した2016年度の診療報酬改定に関する調査結果(速報)では、地域包括ケア病棟の入院患者のうち、入棟中に手術が行われた患者の割合は3.5%にとどまった。同年度の改定では、同病棟の入院患者に対する手術・麻酔の報酬が出来高算定となったが、全体の2割超の患者については、入棟前に院内で手術を受けていたことが分かった。【敦賀陽平】
調査は昨年11-12月、無作為抽出された全国の約1500病院を対象に行われ、488病院から回答を得た。このうち、地域包括ケア病棟(病室)の届け出病院の施設管理者、事務部門の担当者、病棟の看護師長に、16年度改定の包括範囲の見直しによる影響などを尋ねた。
地域包括ケア病棟入院料(病棟入院料)の届け出病棟に入院する患者1086人の手術の実施状況を調べたところ、「実施していない・不明」が全体の7割超に上った。同病棟に入棟後に手術を行っていたのは3.5%で、14年度の調査に比べて2.8ポイント増にとどまった。2割超の患者は、入棟前に院内で手術を受けていた。
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