【株式会社MMオフィス代表取締役 工藤高、株式会社メディチュア代表取締役 渡辺優】
DPC/PDPS制度(以下、DPC制度)は2003年の導入から丸13年となり、今年4月1日見込みで対象病院は1667病院まで増加している。病床数は約49万5000床で、全一般病床の約55%を占めるに至った。7対1、10対1の看護配置の病院が対象であるため、かなり多くの急性期病院が既にDPC制度に参加していると考えてよいだろう。このように一般化してきたDPC制度ではあるが、診療報酬改定のたびに、少しずつ制度が改められている。病院における医療行為に対し、適切な経済評価を行う上で、DPC制度を改善し続けることは、極めて重要なプロセスである。その一方で、制度が複雑になっている印象も否めない。
今回の改定でMDC01(脳血管疾患)、MDC04(呼吸器系疾患)、MDC10(内分泌系疾患)に試行的に導入される重症度を考慮した評価手法のCCPマトリックスは、ツリー図だけを見れば間違いなく史上最高に複雑な制度と言えよう。導入により、DPCコード総数は2873コードから4918コードに激増する。当然ながら、新しい制度であり、コーディング担当者やシステム担当者にとっては少なからず手間が増えるだろう。しかし、DPCコード数の増加でとらえるような複雑さは、あくまでも表面的なものであり、本質的なものではない。そこで、一番分かりやすいであろう2型糖尿病に絞って、CCPマトリックスの意義を考え、診療報酬請求において留意すべき点を探ってみたい。
次回配信は4月13日5:00を予定しています
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