【青森県健康福祉部長 一戸和成(前厚生労働省保険局医療課課長補佐)】
■はじめに
今から13年前の2002年に、郷里の医療体制への危機感と閉塞感、そして、外科医として、手術や救急医療の診療報酬上の評価を改善したいという思いから臨床の現場を去り、厚生労働省に入省し行政官となったが、その郷里の医療体制を考えなければいけないのは結果として、やはり自分の仕事だったのだろうか。14年度診療報酬改定に携わった後、出向した青森県こそ、その郷里なのである。
青森県出身でありながら、長らく土地を離れていたせいだろうか、今年は雪が多かったからだろうか、年を取ったせいだろうか、思いのほか寒さが身に応えた。その雪解けを待ちつつ、来るべき15年度に策定することになる地域医療構想(地域医療ビジョン)の検討について、14年度診療報酬改定との関係も含め、県の立場から私見を述べたい。(青森県としての公式の見解ではないことをあらかじめご了承いただければと思います)
次回配信は3月25日(水)5:00を予定しています
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