【株式会社MMオフィス代表取締役 工藤高】
■病床機能報告で「自称」を多く含むと思われる高度急性期が16%以上
昨年12月25日の第6回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会において、病床機能報告制度の機能別病床数の報告状況が公表された。集計可能となった医療機関のみを対象とした速報値であり、まだ確定していないが、大まかに把握をすることは十分に可能だ。グラフ1に示した結果によれば、報告対象の全体約93万床のうち、高度急性期が15万床を占めており、構成比は16.4%に達している。これらの数値が高いか低いかは議論の余地がある。しかし、まず認識しておくべきことは、これらの数値はいずれも今回は自主申告制で定量的な基準はないために「自称」であるということだ。もし、高度急性期で届け出をした病棟を持つ病院名が公表されたら、中には「えっ。この病院が高度急性期なの」と、「他称」の視点だと食い違いが生じる病院があるだろう。
厚生労働省第6回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会(2014年)資料を基に作成
次回配信は2月4日5:00を予定しています
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