【株式会社MMオフィス代表取締役 工藤高】
■II群病院になれなかった最大要因は1件あたりの外保連手術指数が満たないこと
DPC病院にとって、2014年度診療報酬改定は、18年度に向けて着々と前年度収入保証の調整係数(現在はI-Ⅲ群の基礎係数を差し引いた暫定調整係数)を機能評価係数Ⅱに置き換えていく通過点になる。
DPC制度は、データによる検証を繰り返しながら、効果が証明されたものは拡大、そうでないものは見直しという洗練に向けた筋道が固まったとみてよいだろう。もちろんDPC病院に限った話ではない。一部の短期入院・検査の1入院包括化や地域包括ケア病棟の導入が重要であることは言うまでもない。
前回の改定では、DPC病院において、I-Ⅲ群の考え方が導入され、それぞれに基礎係数が設定された。調整係数という“移行期”の姿から、あるべき姿に進化しようとしているが、基礎係数の与える影響の大きさから、批判的な意見も少なくない。
次の診療報酬改定に向けて、DPC病院Ⅲ群を専門病院などに細分化するような案も議論されたが、結局、分けずに様子を見ることとなった。
前回の改定においてII群になると思っていたが、結果としてⅢ群となった多くの急性期有名病院では、「1件あたりの外保連手術指数」が満たないことが最大の要因だった。今回は新しい外保連手術指数の影響について考えてみたい。
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