中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)は25日の総会で、エーザイのアルツハイマー型認知症治療薬アリセプトなど16成分48品目について、2012年度薬価改定で、当初のメーカー予想を上回って市場規模が拡大した医薬品の薬価を強制的に引き下げる「市場拡大再算定」の対象とすることを了承した。
市場拡大再算定対象品とその類似薬は、▽解熱鎮痛消炎剤セレコックス(アステラス製薬)▽アリセプトと、類似薬のレミニール(ヤンセンファーマ)▽末梢性神経障害性疼痛治療薬リリカ(ファイザー)▽高血圧症等用薬アーチスト(第一三共)と、類似薬のメインテート(田辺三菱製薬)▽抗がん剤ネクサバール(バイエル薬品)と、類似薬のスーテント(ファイザー)▽抗ウイルス薬バルトレックス(グラクソ・スミスクライン=GSK)と、類似薬のファムビル(旭化成ファーマ)▽肺動脈性肺高血圧症治療薬フローラン(GSK)▽骨吸収抑制剤ゾメタ(ノバルティスファーマ)▽抗がん剤アリムタ(日本イーライリリー)▽抗がん剤エルプラット(ヤクルト本社)▽抗がん剤アバスチン(中外製薬)▽関節リウマチ等治療薬アクテムラ(同)―。
このうち、新基準の「10倍以上、100億円超」を満たした医薬品はフローラン。また、アリムタ、アバスチンについては、臨床的有用性が検証されたことを理由に、下げ幅が緩和される。
市場拡大再算定の対象品目となった医薬品は、そのルールに基づいた計算方式(原価計算方式で薬価が算定された医薬品は最大25%、これ以外で算定された医薬品は最大15%の引き下げ)か、市場実勢価格に基づく改定方式のいずれか低い額が新薬価となる。
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