他の医療機関に医師を派遣している384病院の26%が4月に始まる医師の時間外労働の上限規制への対応などの理由で場合により派遣の中止や削減を検討していることが、四病院団体協議会の調査で明らかになった。派遣の中止や削減を既に行っていたり、その可能性があったりする診療科で多かったのが内科や外科、整形外科などだった。【松村秀士】
調査結果によると、医師派遣の中止や削減を「検討する」(0.5%)や「既に行っている」(0.3%)との回答も一定割合あった。一方、64.3%の病院が「行う可能性はない」と答えた。
医師派遣の中止や削減について「検討」「場合により検討」「既に行っている」と回答した103病院に理由を聞いたところ、最も多かったのが「医師の働き方改革への対応」(86.4%)だった。ほかに、「医局員の減少」(4.9%)や「派遣先の事情で派遣が不要になった」(2.9%)との理由も挙げられた。
103病院に派遣の中止や削減を既に行っていたり、その可能性があったりする診療科を尋ねると(複数回答)、14施設が「内科」と回答。また、整形外科や外科、脳神経外科(いずれも13施設)や小児科(12施設)、循環器内科(10施設)、精神科(3施設)なども挙げられたほか、「全診療科」(5施設)という答えもあった。
■宿日直許可、1割が未取得
調査は、四病協の関連の委員会が1月29日-2月9日に5,425医療機関を対象に実施。1,306施設から回答を得た。
それによると、384病院(29.4%)が医師の派遣を行っており、922病院(70.6%)が実施していなかった。
宿日直許可は、
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