社会保障審議会の医療部会が21日開かれ、厚生労働省は、高齢化がピークを迎える2040年ごろを見据え、これまでの入院だけでなく、外来や在宅医療をまたぐ新たな地域医療構想の策定を都道府県に求める方針を示した。高齢化と人口減少の進展に伴う医療ニーズの変化に合わせて医療体制の再編を促すためで、新たな検討会を近く立ち上げて具体化の議論を始める。【兼松昭夫】
厚労省が立ち上げるのは、医療団体の幹部や患者代表らによる「新たな地域医療構想等に関する検討会」(仮称)で、月内に初会合を開く。
21日の医療部会で、松原由美委員(早稲田大人間科学学術院教授)は「介護を確保できなければ、在宅医療の話など絵に描いた餅になるだけでなく、在宅にいられない高齢者が病院に行ってしまう」と述べ、新たな地域医療構想は、介護の需給バランスをにらみながら作る必要があると指摘した。
新たな地域医療構想は各都道府県が26年度に作り、それに基づく医療提供体制の再編が、27年度に行われる第8次医療計画の中間見直し後に始まる。
厚労省は、それに向けて
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