国の指針に基づく市町村の子宮頸がん検診について、厚生労働省は9日、対象者が30歳以上の女性なら「細胞診」か「HPV検査」のいずれかの単独法を各自治体が判断して実施する案を有識者検討会に示し、おおむね了承を得た。現行の指針を2023年度中に見直し、HPV検査で求められる体制や対象者の定義などを盛り込む。早ければ24年度にも改定後の指針に則ったHPV検査が行われる見通し。【松村秀士】
指針でのHPV検査の実施は精度管理体制を整えていることが前提だが、細胞診よりも検診間隔が長いため受診者の負担軽減につながるほか、検診に係る事務負担を減らすことが期待できるという。
子宮頸がんは、主に女性がヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症する。検診の方法には細胞診とHPV検査があり、ともに子宮頸部の細胞を採取して調べる。
厚労省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」は、市町村による子宮頸がん検診について、20歳以上の女性を対象に問診や視診、子宮頸部の細胞診、内診を2年ごとに実施すると規定している。
一方でHPV検査単独法は、子宮頸がん検診ガイドラインで対象者が「30-60歳」とされ、細胞診単独法と同様に推奨度は
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