別人の医療情報をひも付けるなど「マイナ保険証」を巡るトラブルが相次いでいる問題で、政府のマイナンバー情報総点検本部は8日、これまでの総点検の中間報告をまとめ、健康保険証のひも付けの誤りが新たに1,069件見つかったことを明らかにした。うち5件では薬剤情報などを閲覧され、現在、医療保険者が事実関係の最終確認を行っている。【兼松昭夫】
医療情報のひも付けの誤りは、マイナ保険証の運用が始まった2021年10月から23年5月22日までに判明していた7,372件と合わせ、8,441件になった。薬剤情報などを閲覧されたのは、うち15件。
河野太郎デジタル担当相は総点検本部の会合後に記者会見し、「個人情報保護の観点から重く受け止めなくてはいけない」と謝罪する一方、「そうしたことをなくすために総点検を行っている。ひも付け機関と協力しながらしっかり対応していきたい」と述べた。
岸田文雄首相は総点検本部で、原則として11月末までに総点検を行うよう関係閣僚に指示した。
マイナンバー情報総点検本部は、医療情報のひも付けの誤りなどの相次ぐトラブルを受けて、デジタル庁と厚生労働、総務両省が6月21日に立ち上げ、「マイナポータル」で閲覧できる医療保険の資格など29項目全ての情報を対象に、ひも付けが手順通り正確に行われているかなどの総点検を始めた。
健康保険証のひも付けの点検は、7月末までに先行して行い、8日の中間報告によると、
(残り367字 / 全970字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】