新型コロナの経口治療薬「ゾコーバ錠」の薬価算定について、市場規模が年間1,500億円を超える見込みがあるとして、高額医薬品のルールに基づき、中央社会保険医療協議会・総会で事前に議論することを提案した厚生労働省は、ゾコーバ錠が現在の国の買い上げによる提供から、薬価収載されて一般の流通に移行した場合の年間市場規模が4,860億円になるとの試算を示した。ただし、ゾコーバの現時点での使用状況が続くなら、市場規模がそれほど高額にはならないとの見方も示した。【ライター 設楽幸雄】
国産初、しかも経口の新型コロナウイルス感染症治療薬となった塩野義製薬のゾコーバ錠は、現在、国が買い上げて、対象患者が発生した、または発生が見込まれる医療機関と薬局からの依頼に基づき、無償で譲渡している。
投与患者数は、2022年11月24日に供給を開始してから、23年1月16日までで累計約1万7,500人となっており、この間の新規陽性患者数約740万人に対し、約0.2%となっている。また、22年1-12月の新規陽性患者数は約2,700万人だった。
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