厚生労働省は、二次医療圏ごとの基準病床数の算定式などを見直した。来年4月からの次期医療計画に反映される。一般病床と療養病床に関する見直しのポイントを紹介する。【佐藤貴彦】
基準病床は、二次医療圏ごとの性別・年齢階級別人口などを踏まえた病床の必要数で、厚労省が定めた式を使って都道府県が算出する。病床の地域偏在を是正するためのもので、既存の病床数が基準病床数を超える病床過剰状態の医療圏では、知事が増床などを認めないこともあるため、「病床規制」の制度とも呼ばれる。
一般病床と療養病床は、基準病床数を合わせて算出することになっているが、厚労省はその算定式のうち、主に療養病床の部分を改めた。従来の算定式は=図1=、見直し後の算定式は=図2=の通り。
■療養病床、医療構想の進ちょくなど反映へ
算定式は、一般病床と療養病床とでそれぞれ、医療圏の性別・年齢階級別人口や、医療圏間の患者流出入の状況を踏まえて入院のニーズを推計、さらに病床利用率を加味することで、常時必要な病床数を導き出すものだ。図1・2では、一般病床部分が上段、療養病床部分が中段となる。
(残り1741字 / 全2211字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】