【浜脇整形外科病院副理事長 浜脇澄伊】
私が20年前に病院に来た時、一番の問題は人であったことは前回示した。医療をする上で大事なのが人財である。優秀な医療従事者を確保することは不可欠だが、すぐに集まるものでもない。私が医療従事者ではないため、まずは事務方の強化を進めた。働きやすい環境をつくり、優秀な医療従事者を集めようと考えた。専門職は、その専門職にしかできない仕事に専念し、その他の業務は事務方が請け負うことで、組織を円滑に回したいと思った。事務部門は法定人員基準がないので、適正人数に正解はないが、職員の残業を減らしたり、有給休暇を含む休みを取りやすくしたりするためにも、事務部門の強化は不可欠であった。
■事務方はゼネラリストであるべき
20年前、医療業界に来てくれる優秀な事務方は少なかった。その当時、当院を担当していた営業マンをスカウトしたり、ハローワークなどで積極的に人財を募集したりした。また新人を含め、育成にも力を入れた。男性事務職員を中心に、医事業務はもとより、営繕、経営企画、総務など、事務仕事が一通りできるように育てたいと考えた。そうすれば、少人数でもお互いの仕事をカバーし合えると考えた。また事務方の人間は全員、医療事務の資格を取ってもらうことを採用条件とした。当院では、経理担当者でも医療事務の資格を持っている。
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次回配信は4月7日5:00を予定しています
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