診療報酬改定で手術料を決める際の基礎資料となる「手術試案」に掲載されている手術のうち、167術式で手術時間が短くなっていることが、外保連(外科系学会社会保険委員会連合)の手術委員会が4年ぶりに行った実態調査で分かった。このうち、「経皮的ステント留置術・頭蓋内脳動脈」など13術式では、現行の試案の半分以下だった。【敦賀陽平】
外保連は外科系の100学会が加盟。手術に必要な医療者の数や材料費などを基に、手術、処置、麻酔などの領域ごとにコストを割り出した「試案」を作成し、詳細なデータに基づいた医療費を目指している。
手術委は昨年10月、日本外科学会の指定施設や関連施設など2297病院を対象に調査を実施。診療報酬上で評価されている全術式のうち、1カ月間で20件以上行われた手術の時間を分析した。
その結果、271術式の手術時間は長くなる一方、167術式では短くなり、このうち13術式では現行の半分以下だった。13術式のうち、「脳内血腫除去術(神経内視鏡下)」と「選択的脳血栓塞栓溶解術・頭蓋内脳血管」では、いずれも5時間から2時間に減った。
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