厚生労働省は9日、「医療計画の見直し等に関する検討会」の会合で、いわゆる5疾病のうち「急性心筋梗塞」を、「心筋梗塞等の心血管疾患」と改めるといった方向性の案を示した。心疾患に関する医療提供体制の整備を急性期に限らず進めるためのもので、委員から強い反対意見は出なかった。同省はこの日、5疾病と「救急医療」など5事業に関する指標の見直し案なども提示した。【佐藤貴彦】
都道府県は同計画で、「国民の健康の保持を図るために特に広範かつ継続的な医療の提供が必要と認められる疾病」として同省が定めたものについて、治療や予防に関する取り組みを進めることになっている。現在、「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」「精神疾患」の5つと省令で規定しているため、5疾病と呼ばれる。
9日の会合で同省は、5疾病に関する見直しの方向性の案を示した。このうち「急性心筋梗塞」に関しては、心不全などの合併症や急性大動脈解離などを含めた医療提供体制や、回復期・慢性期の適切な治療を含めた医療提供体制の構築を目指すべきだと指摘。省令を改正して「心筋梗塞等の心血管疾患」を5疾病の一つとすることや、早期心臓リハビリテーションを推進することなどを提案した。
(1504字/2119字)
(残り1507字 / 全2138字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】