【医療法人社団浅ノ川金沢脳神経外科病院 事務部経営企画課課長 川腰晃弘】
前回は、重症度係数とカバー率係数が中小病院に与える影響について検証し、どちらも中小病院にとって、厳しい内容であることを示した。今回は、中小病院が機能評価係数Ⅱを上げるためには何をすべきかを考えたい。
カバー率係数と地域医療係数は、千葉大医学部附属病院の井上貴裕氏がCBnewsの連載記事で、DPCⅢ群病院では機能評価係数Ⅱの合計値との相関関係が特に強かったことを示している。この2つの係数は病床規模に依存するので、努力の及ぶところではない。中小病院にはもともと不利な係数だったが、2016年度は昨年度以上に厳しくなった。そして重症度係数は、前回も触れた通り、狙って上げるべき係数ではない。
■優先して取り組むDPCを探すために、効率性指数の表を作成
努力が最も実を結びやすいのは、効率性係数であろう。DPCごとの在院日数の短縮を評価するものだが、全病院の症例数で補正されるため、全国的に症例数の多いDPCの在院日数を短縮すると、効率的に係数が上がる。逆に、全国的に症例数の多いDPCが自分の病院では扱いが少なく、さらに在院日数も全国平均より長い場合、マイナスの影響が大きい。
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