【株式会社医療経営研究所 介護・福祉コンサルタント 関田典義】
前回は、今後重点的に評価される介護サービスについてお伝えしましたが、介護サービスを展開する場合、地域によってニーズは異なりますし、どのような組み合わせで展開するかによって事業の成果も変わってきます。連載の最後となる今回は、開業までの手順やマーケティングの注意点などを確認していきます。
成長分野と位置付けられている介護事業には、さまざまな業界からの参入が相次いでいます。そのため、競争が激化しており、経営が安定しているところと苦戦しているところ、既に二極化傾向にあります 。 第1回 でお伝えしたように、安易な考えで介護事業に参入すれば、大きなリスクが伴います。永続性のある事業にしていくために、また、薬局事業とのシナジー効果を発揮するために、介護事業の「APDEAマネジメントサイクル」を回していくことが大切です。
APDEA マネジメントサイクルとは、事業展開の事前評価(A:Assessment)、事業計画(P:Planning)、実行(D:Do)、プロセス・事後評価(E:Evaluation)、修正活動(A:Action)のプロセスで行う経営管理のことを言います。ものづくりの品質管理ではPDCAの概念が用いられますが、介護分野などでは事前評価と事後評価をより重視したAPDEAマネジメントサイクルの考え方が必要です。
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