日本病院会の相澤孝夫会長は18日の定例記者会見で、「診療報酬を取るための仕事が増えている」と述べ、医療従事者の配置や本来業務以外の仕事を診療報酬で評価する仕組みの抜本的な見直しの検討を国に求める方針を明らかにした。早ければ3月に開かれる常任理事会で要望をまとめるという。【兼松昭夫】
相澤氏は、政府が夏ごろ決定する骨太方針への反映を目指す考えを示す一方、「26年度に対応してもらえないと病院経営はますます悪化する」とも述べた。
厚生労働省の「医療施設調査」によると、病院の100床当たり従事者数(常勤換算)は、全病院ベースで2007年の107.2人から23年は146.6人と4割近く増えた。相澤氏は、医療従事者の配置を求める診療報酬が多いことが病院の人員増につながっているとの見方を示した。
さらに、診療報酬の施設基準に規定されている仕事に追われて本来業務に集中できないスタッフがモチベーションを下げて退職し、現場が一層多忙になり報酬も算定できなくなるという悪循環が起きている可能性も指摘した。
その上で、医療従事者の配置や本来業務以外の仕事を診療報酬で評価するこれまでの仕組みは、抜本的な見直しの検討が必要だという認識を示した。
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