総務省消防庁は24日、2023年に救急車で搬送された人は前年比42万4,137人(6.8%)増の664万1,420人で、集計を始めた1963年以来、過去最多を更新したと発表した。【兼松昭夫】
また、119番通報を受けてから救急車が現場に到着するまでの所要時間(平均)は前年比0.3分減の10.0分、通報から医師に引き継ぐまでの所要時間(同)は約1.6分減り、約45.6分だった。
新型コロナ禍前の2019年に比べ、現場到着までの所要時間は約1.3分、医師に引き継ぐまでの所要時間は約6.1分共に増えた。
総務省消防庁の「救急・救助の現況」(24年版)によると、23年中に救急車で搬送された664万1,420人の年齢区分別の内訳は
▽65歳以上の「高齢者」が409万3,552人(前年比6.0%増)
▽18歳以上65歳未満の「成人」が196 万8,232 人(5.7%増)
▽生後28日以上7歳未満の「乳幼児」が33万6,047人(22.6%増)
-などの順で、高齢者が全体の61.6%を占めた。中でも、「85歳以上」が160万9,492人(前年比6.3%増)と24.2%を占めている。
また、傷病程度別では、「軽症(外来診療)」321万8,832人(前年比9.5%増)、「中等症(入院診療)」285万622人(5.5%増)、「重症(長期入院)」48万1,993人(0.2%増)などだった。
過去20年の傷病程度別の搬送者数と構成比を5年ごとに見ると、「軽症(外来診療)」は03年以降、構成比が低下しているが、搬送者数は増えている。
一方、「中等症(入院診療)」は搬送者数・構成比が共に増加・上昇している。
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