「三次救急病院の数を減らす方向性を出す必要がある」-。厚生労働省が8日に開催したワーキンググループで、病院団体トップの構成メンバーがこう発言した。救急医療を担う専門医の数が限られる中、今後ニーズが高まる高齢者救急で重要な役割を担う二次救急医療を充実させていく必要があることを踏まえた主張で、他のメンバーからも同様の意見が出た。【松村秀士】
国内では1977年度から初期・二次・三次の救急医療機関の階層的な整備が開始された。これに先立ち、75年から三次救急医療機関としての救命救急センターの整備が始まった。
当初は、おおむね100万人に1カ所を目標に三次救急医療機関の整備が進められていた。ただ、救命救急センターは年々増加し、2023年12月時点で全国に304施設あり、うち高度救命救急センターが47施設という状況だ。一方、入院を要する二次救急の医療機関の数は22年4月時点で2,747施設。
厚労省が8日に開催した「救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループ」では、
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