【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■ニーズはあるのに増えない看護補助者
一般病院では、直近20年弱の間に、看護関連の100床当たり職員数が1.3倍に増えた=グラフ1=。中でも看護師数は同じ期間に1.7倍と大きく伸びている。この背景には、在院日数の短縮が進み、病棟業務の負担が高くなったことが大きく影響していると考えている。
さらに看護師以外の人員について、詳細な推移を見た=グラフ2=。養成者数の減っている准看護師が減少傾向(参照 准看護師の養成停止を求める要望書を法務省に提出 - CBnewsマネジメント)であるのは仕方ない。 (残り1711字 / 全2388字) 次回配信は4月24日5:00を予定しています
しかし、看護補助者が横ばいか減少の傾向を示しているのは不自然に思える。入院患者の高齢化や看護師のタスク・シフティングなどの影響により、看護補助者の活躍の場が拡大していて当然と考えるからである。
在院日数の長い病棟ほど、看護師の配置が相対的に手薄になり、逆に看護補助者の配置は手厚くなる。入院患者の高齢化が進み、医療需要が急性期から回復期・慢性期にシフトすれば、看護補助者のニーズは高まるはずである。
実際、病床機能報告のデータから、急性期一般入院料ごとに看護配置や看護補助者の配置の状況を比較すると、看護補助者は、急性期一般入院料1の病棟に比べ、入院料2・3はやや手厚い配置に、入院料4・5・6はかなり手厚い配置になっている=表=。表の通り入院料ごとの比較をすれば、人員配置の相対的な手厚さは理解できる状況にあるのに、グラフ2の100床当たりの人数が増えていないのはなぜだろうか。
ニーズがあるのに、看護補助者が増えていないのは、
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